日経サイエンスの2022年5月号にアンティキテラの機械の記事がありました。
機械式計算機に興味のある方でしたら、こちらにも興味を持っていただけると思いますし、すでにご存知の方もいらっしゃるでしょう。
アンティキテラの機械は1901年に、地中海にあるギリシャのアンティキティラ島の近くの沈没船から発見されました。
製作されたのは紀元前3世紀から紀元前1世紀の中ころの、古代ギリシア時代と考えられており、天体運行を計算するため作られたと推定される歯車式の機械です。
発見された当時は宝飾物でもなく、石灰化した堆積物で覆われていた事もあって関心を得られませんでしたが、エックス線等の分析技術の発達により、研究が進められました。
その結果、古代ギリシア時代にこれほど精密な機械が造られていたというのは大きな発見であり、それまでの古代ギリシア時代の科学技術レベルに対する認識を覆すものでした。
今回の日経サイエンスの記事の前編が2010年の3月号および、別冊日経サイエンスの210号に掲載されていますし、文藝春秋 からは「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」という書籍も出版されています。また、日経サイエンスは記事のダウンロード販売もされています。
●日経サイエンス「古代ギリシャの天文計算機 アンティキテラの機械」