数と図形の発明発見物語


小中学生向けに書かれたもので、数字の発明やゼロの発見から、分数、少数、幾何学、円周率、和算、メートル法、算盤、計算尺と対数とたどり、最後の計算機の発明へと続きます。

大人が読んでもおもしろいですし、パスカルやライプニッツの計算機にも触れられていますので、みなさまにもお薦めしようかと思いながら読んでいたのですが、最後の方で『えっ!』と驚く記述がありました。

『バベッジは、トーマスの計算機を改良して、大量に売り出した』

と書かれていたのです。このバベッジは階差機関や解析機関で有名な、チャールズ・バベッジ(Charles Babbage)です。

トーマスの計算機=アリスモメーター(Arithmometer)を改良して1890年から1918年までに約23,000台の計算機を生産したのは、オドナー(Willgodt Theophil Odhner)ですよね。

機械式計算機に興味の無い、一般の方には「気にならない」事でしょうが、こちらのサイトでは看過できません(苦笑)・・・大人げないですね。

こうした誤りに気付きますと、他にも誤りがあるのでと疑念を抱く様になってしまいます・・・という事で、残念ながらお薦めはできなくなってしまいました。

※本書は絶版の様ですが、小中学校や公立の図書館あたりにはあると思います。


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