JR飯田橋駅からほど近い、新宿区神楽坂にあります、東京理科大学の近代科学資料館に行ってまいりました。
同館のウェブサイトで自ら「日本一の計算機コレクション」と謳うとおり、計算機の歴史を現物で辿るなら此処でしょう。その中でもいちばん充実した展示物は,やはり機械式計算機ではないでしょうか。これには当、機械式計算機の会を主宰する渡辺祐三氏からの、百数十台の寄贈品が大きく貢献しています。
それに加えて、機械式計算機の歴史の上で重要な位置を占める「人間は考える葦である」や「パスカルの原理」で有名な17世紀のフランスの偉人、パスカル(Blaise Pascal,1623-1662)が作った機械式計算機式「パスカリーヌ」や、同じく17世紀に活躍したドイツの哲学、数学者のゴットフリート・ライプニッツ(Gottfried Wilhelm Leibniz,1646-1716)の考案した、ライプニッツの計算機の複製品(レプリカ)も展示されています。これらは国立博物館からの貸与品のため写真撮影が禁止されており必見です。
また、機械式計算機好きにとって嬉しいのが体験コーナーです。テーブルにタイガーの計算機が10台ほど置かれ、操作方法や練習問題のボードも並べられていて自由に操作する事ができるのです。
当日は、同大学の若いOBの方が学芸員から操作の説明を受けて「すっげー、ここに来るのははじめてだけど感激した!」と感嘆の声を上げていました。それを目にしてわたしは操作や説明が上手にできる様になった曉には、ここで機械式計算機の面白さを伝えるボランティアの説明員として活動してみたいと思いました。
○近代科学資料館 www.tus.ac.jp/info/setubi/museum/
近代科学資料館の地階には「数学を五感で体感できるように」と作られた「秋山仁の数学体験館」も併設されています。こちらは小中学生が主な対象でしょうか。近代科学資料館とは開館時間や休館日が異なりますのでご注意ください。
○秋山仁の数学体験館 oae.tus.ac.jp/mse/taikenkan/
撮影協力:東京理科大学近代科学資料館