これが何か分かるのは何歳以上の方でしょうか。機械式計算機と同様、一般の家庭で使われたモノではありませんので、知る人は限られる品物ではありますね・・・と勿体ぶらせていただきましたが、これは表題の通りプラニメーター (Planimeter)です。
日本語では面積計と云い、地図など平面上の図形の輪郭をなぞることにより、その面積を計測する装置です・・・と書いている1961(S36)年生まれの私が、この装置を知ったのは数年前の事ですし、使ったのはこれを入手したごく最近です。
使い方は下記の様なYouYubeの動画を見ていただくのが良いでしょう。
オリジナルの動画は下記のURLをクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=l_k_0hRpOA4
Wikipediaに「多角形の面積を計算するには図形の隣り合う2つの頂点とある特定の点を結んでできる三角形の面積を加算(積分)することで得ることができる。プラニメーターはこの原理を利用している。以前は写真のような機械式のものが多かったが、現在は二つの車輪の回転量から面積を測定するデジタル型のものが主流になっている」とありますが、現在はソフトウェアで画像の面積を算出できますので、デジタル型のプラニメータでさえ、活躍できたのは短い期間であった様です。
それにしても、驚くべきと云いますか(わたしの理解レベルにとりましては)このシンプル(プリミティブ?)な装置が、数学的には高度な論理で働いている事です。このプラニメーターは1950年代にスイスの数学者が考案した物という事で、現在も様々な方が論理的な説明をされていますが、当方としましては「とりあえず分かった」とは云うレベルで、その仕組みを他人に理解させられる事はできないと思います。
みなさまは↓こちらの説明が理解できますでしょうか。
↑画像をクリックすると大きく表示されます。
とはいえ、論理的に理解できるか否かは別としましても、この様な装置で面積が計測できるというのは「すごい!」と言えるでしょう。実用に供されていた当時は高価な測定器具であったと思われますが、現在はヤフオクやeBay等のネットオークションで安価に入手する事ができます。
日本語での詳しい使い方の説明が、Net上で見つかりませんでしたので、当方が入手したプラニメーターの取扱説明書を紹介させていただきます。
○内田洋行 帰零補正式プラニメーター No.906 取扱説明書(PDFファイル)
追記:ヤフオクで「プラニメータ」と検索しますとデジタル型のプラニメータばかりがヒットします。機械式のプラニメーターを探すときは「プラニメーター」と音引き(長音符)を追加してください。本項の表記もデジタル型は「プラニメータ」機械式は「プラニメーター」と修正しました。2017.01.02